自由が丘の女神!眼医者さん女王



 

 

おおたけ眼科

院長

工藤 麻里 氏

2011/6/15(水)1000


工藤麻里

講演会のテーマ
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・最新の緑内障の現状と予防
・老眼とうまく付き合う方法!
・レーシックの嘘と本当
・近視の進行予防の最新医療など

 

業種

眼科開業医


子供のころになりたかったものは?

眼科医

両親共に歯科の開業医であり、いつも両親の働く姿を傍で見て育った。

そのためか、幼い頃から自然と将来は「医療関係に進むんだろうなぁ」と思っていた。

一人っ子のおばあちゃん子で、祖母と一緒にいることが多く、その祖母が小学校2年生の頃に失明した。

祖母と一緒に眼科へ通院する生活が続いた。

 

その事が、眼科医を目指すようになった原点になってるのではないかと思う。




毎日欠かさずしていることはありますか?

娘との会話

仕事をもっているので、8歳の娘との会話を大切にしている。

娘も小学校3年生になったので、善悪の判断などについて、これは悪、これは善と教えないようにしている。

本人に、「なんで悪いと思う?」などと、本人がなぜそう思うのかを聞き、一緒に考えるようにしている。

考える力を育てたいからだ。

また、自然食品を使い食事にも気をつけている。



自分の支えになった、或いは変えた人物・本は?

義父:

母は、私が5歳の時に今の父と再婚した。

子供の頃から、義父だと分かっていたが、彼こそが本当の父であると思っている。

 

無口だがいつも大切なことを教えてくれる。


その父の教えは、「利益は後からついてくる」だ。

医療というものは、利益を考えてすると失敗する。

「患者さんのため」と思って一生懸命に取り組めば、「利益は後から付いて来る!」と教えてくれた。


母:

医療に携わるものとしての姿勢を、後姿で見せてくれた。

「常に働いている」という印象が強いが、いつも大事な時には一緒にいてくれた母。

その背中が、私に仕事への姿勢とやり甲斐を教えてくれた。


入局したての教授:

とても豪快な方であった。

その先生が最初におっしゃったことを、今でも心に留めている。

それは、「眼科医とは言え、目ばかり診るのではなく、その患者さんを観るのだ。」と教えられたことだ。

問診などで、患者さんの人となりも解った上で、総合的に判断する。

忙しいと目ばかりを診てしまいそうになるが、常に気をつけていることだ。



自分の人生を変えたきっかけになった言葉は?

「一期一会」

人との出会いで、人生が変わって行く。

私は、「師にも、人との出会いにも恵まれた。」と感謝している。

一期一会を大切にしたい。



人生の転機はいつどんなことでしたか?

開業したとき

人との出会いが、チャンスをもたらした。

娘が5、6歳の頃、子育てのため大学の勤務医を1年間休業して、週に1、2回、開業眼科でパート勤務医をしていた時がある。

その頃から、娘との時間を充実させるためにも「開業するなら、自宅近くの自由が丘で開業したい」と心ひそかに思っていた。

丁度その時、知り合いの方から、たまたま「自由が丘で開業しませんか?」ともちかけられた。

しかし、地元に基盤がない。

両親は、歯科医であるし、自由が丘に患者さんを持っていた訳ではないので、ゼロからのスタートになる。

不安はあったが、あまりにもタイミングが良かったので「これは受ける運命なんだな!」と思い

 

その日から1年足らずで開業した。



問題、障害或いは試練は?どうやって乗り越えたのですか?

一番大変だったのは、子育てと仕事の両立。

研修医だった時に結婚し、子供を産んだ。

その時の夫も、大学の勤務医であったため、プライベートが無い程お互いが忙しい。

大学の勤務医は、朝730から夜11001200にまで及び、男女平等に当直もある。

その上、論文の執筆や学会の出席などもプラスされる、ストレスとプレッシャーの多い職業だ。

そんな中、保育園の送り迎えをどっちが行く?等という喧嘩やすれ違いが耐えなくなり、娘が3歳の頃に離婚して一人で子育てをすることを選んだ。

選んだのは自分だが、泣きたくなることもあった

勤務の帰り、土砂降りの雨の中マーケットで夕食の買い物をして保育園で娘を迎えに行った。

 

抱っこして帰ろうとした途端、マーケットの袋が破けて中身が全てゴロゴロとこぼれ出してしまった。

傘と重い買い物袋を持ち、娘を抱っこした状態仕事の疲れもピークだった。

私は、こぼれ出たリンゴやジャガイモと一緒に泣き出してしまった。

ところが、娘はコロコロと転がる物を見て、ケラケラと笑い出した。

そのとたん、私も何だか一緒に笑い出してしまった。

泣き笑いだったが、こんな状態でも「笑えるんだなぁ~」とつくづく思った。

娘の笑顔で何度助けられたことか。

「娘を守らなければ!」と強い思いがあるから、辛い事も乗り越えられる。

また、中学・高校とカトリック系の学校で過ごしたため、辛いことは試練であり、自分の成長過程だと教わった。

カトリック教育による奉仕観や道徳観が、自分を支えているのかも知れない。

今日は今日、明日は明日が創る!

過去を悔いるより、今が将来を創る!という気持ちで毎日を過ごしている。

また、軽いストレスなどは、お酒を飲むとか、眠ることでその日のうちに解消するようにしている。



夢は?

「地域に根付くといいなぁ」と思う。

この地で育ち、縁あって開業できたので往診などもしているし、もっと地域医療に貢献したい。

患者さんの中には、土曜、日曜でないと来られない方が結構いらっしゃる。

そのために、土曜、日曜ともに開業しているが、娘の休みは土、日だ。

娘との時間はどうしようかと思ったが、月に数回友人の眼科医が手伝いに来てくれている。

娘の方も、一生懸命取り組んでいるスポーツがあるため、お互いに一緒にいられる時間はとても充実している。

プライベートも充実させながら、医師として、母として、一人の女性として何役もこなすのは難しい事ではない。

 

なぜなら全て、自分が選んできた道だからだ。


おおたけ眼科
http://www.otake-ganka.com/